まるごとアドリブ

ジャズの知識ゼロで「アメリカ唯一のジャズ専門音大」に留学したドラマーの奮闘記。

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現役音大生が語る!乃木坂46の『頬杖をついては眠れない』は隠れた名曲だ!

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どうも、好きな色はパステルっぽいのマルヒロです。

 

実はマルヒロは、自他ともに認める乃木坂ヲタクです!

普段はブログの趣旨とずれるので乃木坂関連の内容は発信していないのですが、今回はちょうど音楽的にも面白いので、乃木坂46の『頬杖をついては眠れない』を取り上げます!

 

実はこの曲、プログレやドラムンベースなどのテクニカルな音楽が好きな方必聴の、変拍子やメトリックモジュレーションが多用された楽曲なのです!

 

ということで今回は現役音大生のマルヒロが、この曲のリズムに関する仕掛けを徹底解説します!

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全編通してドラムがえぐい

これは僕がドラマーだからということもありますが、この曲のドラムはとにかく手数の多い複雑なフレーズの連続です。

 

この楽曲で採用されているリズムは、ジョジョ・メイヤーというドラマーが得意とするドラムンベース系のフレーズです。

もしかしたらこの曲ではコンピュータによってトラックが作られているのかもしれませんが、いずれにせよこの楽曲の攻撃的なイメージにぴったりなドラミングだと思います。

 

ドラムンベース系のドラミングがどれだけ複雑なのかを理解していただくための動画を貼っておきます↓

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イントロ:7拍子の印象的なリフ

2拍3連の連打から突入するイントロ部分は、いきなり7拍子で構成されています。

アイドル音楽やポップスの9割以上は4拍子で作られており、4拍や8拍ごとにフレーズが一周するものが多いのですが、このイントロのギターによるメロディは7拍で一周します。

 

僕がこの曲を初めて聴いたとき、僕は一般的な4拍子のフレーズを期待していたので、この7拍子のイントロでいきなり不意打ちを食らいました。

 

ちなみにほかのアイドルが歌う7拍子の曲だと、SMAPが2014年に発売した「Top of the World」という曲があります。

Aメロ:5+6+5+8拍の複合変拍子!

Aメロ部分に合わせてなんとなく手拍子をしてみてください。

(ヲタクの人はなんとなくコールを入れてみてください)

 

多分どんどんずれていって訳が分からなくなると思います。

なぜかというと、このAメロ部分は歌詞半行ごとに拍子が目まぐるしく変わるからです。

 

「あの日」は5拍

「どうだった」は6拍

「どういう顔で」は5拍

「どこを見ていたんだっけ?」は4拍×2の8拍

 

と切り替わっていくので、皆さんも曲を聴きながら数えてみてください。

 

そしてそのあとは一度イントロのフレーズに戻り、さらにAメロが続きます。

2周目はAメロの歌詞が2倍なので、拍子は

【5+6+5+6】+【5+6+5+4+4】

という構成になっています。

Bメロ:王道アイドルソングらしい4拍子からの・・・

Bメロはそれまでの部分とは打って変わって、手拍子もコールも入れやすい4拍子になります。

しかもアイドルソングのBメロでは定番の「オー、オイっ」という掛け声がぴったり当てはまるリズムで構成されています。

 

しかしそれもつかの間、Bメロからサビに展開する部分で「3拍フレーズ」が登場することによって、再びリズムが少し複雑になります。

ただこの「3拍フレーズ」というのは最近のポップスやロックではよく見られる手法なので、イントロやAメロに比べるとさほど複雑に聞こえはないかもしれません。

3拍フレーズに関する詳しい説明はこちらを読んでみてください。

 

ちなみにONE OK ROCKの「The Beginning」のイントロでバンドが入ってくる部分なども、3拍フレーズを使っている有名なフレーズです。

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サビ:ファンタジックだけど相変わらず複雑な3拍子

サビ部分は、おとぎ話の舞踏会などを彷彿とさせる優雅な3拍子で構成されています。

特にサビ部分ではそれまで前面に押し出されていたギターの音が小さくなり、その代わりにバイオリンなどのストリングスの音が新たに加わります。

このストリングスの音のおかげで、余計にファンタジックな雰囲気が強調されているんですね。

 

ですがその後ろで演奏しているドラムは相変わらず攻撃的です。

しかもサビの後半では、楽曲全体は相変わらず3拍子なのに、ドラムだけ4拍子(ウン・タン・ウン・タンのリズム)で演奏し始めます。

それにより、4拍子と3拍子が同時進行しているなんとも不思議な状況が生まれます。

 

その後4拍子に完全に切り替わり、Bメロにも登場した3拍フレーズが登場します。

この3拍フレーズに騙されると急にテンポが遅くなったように感じますが、そうではなく、実際には4拍子のままリズムは進行しています。

2周目は同じことの繰り返しだけど・・・

楽曲は2周目に入っても同じように、7拍子のギターフレーズ、5+6拍子のAメロ、4拍子のBメロ、3拍子のサビによって構成されています。

 

しかし大サビ前のBメロに入るところで一つだけ変化が訪れます。

Bメロの前に演奏されるのは、イントロでおなじみのギターフレーズですが、この部分だけ4拍子(8拍子ともいえる)で演奏されているのです!

 

なぜここであえて7拍子を避けたのかは作曲者以外誰にも分りませんが、ここであえて期待を裏切ることで楽曲のマンネリ化を避けているのではないかと僕は考えます。

まとめ:聴き手を飽きさせない仕掛けのオンパレード

ということで各セクションの拍子をまとめると、

 

イントロ:7拍子

Aメロ:5+6拍子+8拍の組み合わせ

Bメロ:アイドルソング定番の4拍子

サビ:3拍子(ドラムは途中から4拍子)

大サビ前の間奏:4拍子

 

となります。

ここまで複雑な構成の楽曲を、「清楚系」アイドルとして知られてきた乃木坂46のメンバーが歌うことに僕は驚きを隠せませんでした。

 

同時に、これだけ複雑なリズムの上でも変に聞こえないメロディラインや、最後まで聴き手を飽きさせない工夫に好感を持ちました。

 

僕としてはこの曲の面白さをもっとたくさんの人に知ってもらいたい!

という思いでこの記事を書いたのですが、その思いは伝わったでしょうか?

 

もし楽しんでいただけたら、皆さんの周りのミュージシャンやアイドル好きにも共有してみてください!

 

それでは、また次の記事でお会いしましょう!